小説家の旅紀行
ジャンル:アドベンチャー
作成ツール:RPGツクールMV
配布サイト:ふりーむ!
◆ストーリー
小太りの男:
あぁぁぁああああ……。
話の展開が全然思いつかないお……。
今週中に書き上げないと追い出されるお……。
細い男の声:
おーい蓬莱さん、俺だ藤堂だ。
蓬莱:
開いてるから入ってくれお。
藤堂:
調子はどうだい?
食いモンの差し入れを持ってきたぜ。
蓬莱:
助かるお。
そっちは相も変わらず景気が良さそうだおね。
藤堂:
例の絵本に便乗した商品がドンドン発売されてよ、
特許取ってるから金がガッポリだぜ。
蓬莱:
もう一生遊んで暮らせるんじゃないかお?
僕なんて小説を一本書いても、
一週間分の生活費にしかならないお。
藤堂:
小説と絵本は違う、そう気を落とすな。
蓬莱:
ところで藤堂、
小説の展開に詰まってしまってお……。
蓬莱:
いつもすまいおね。
藤堂:
お前は俺の命の恩人だし、売れっ子になったのもお前のお蔭だ。
俺の金はお前の金のようなもんよ。
蓬莱:
それにしても、あれから2年が経つんだおね……。
あの時はびっくりしたお。
藤堂:
色々あったけど、まさか政府から
原本の買い取り依頼が来るとは思わなかったぜ。
蓬莱:
原本の買取価格は、
豪邸が何件も建てられるくらいだったかお?
藤堂:
だな、あの本がよほど気に入ったらしくてよ、
国中の施設に俺の本が置かれているぜ。
藤堂:
あの本はもう、俺の手におさまる規模で
なくなってしまったんだよなぁ……。
――― ゲーム内より転載。
作:R.Nori
紹介:さいたま
|